2021年6月16日に経済産業省より、マスクに日本産業規格(JIS)が制定されると発表されました。
JIS規格の認証の申請受付は、同月22日から開始され、早ければ今年の秋頃からJISマークがついたマスクが店頭(オンラインショップ)に並ぶようになるとのことです。
※2021/9/2、アイリスオーヤマのマスク8品目が、日本で初めての「JIS規格マスク」として店頭販売開始。
ところで…
- そもそもJIS規格ってなに?
- なんでマスクにJIS規格?
- JIS規格マスクってどんなマスクなの?
今回は、こういったJIS規格のマスクに関連する疑問点を、一般の方向けに分かりやすく解説していきます。
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マスクのJIS規格ってなに?
JIS規格とは、日本産業規格(Japanese Industrial Standardsの頭文字)のことで、国が定めた基準(標準)のことです。
マスクのJIS規格とは、
最近日本でも流行りつつあるKF94マスク、あれは韓国の国家規格になります。
日本も同じように、国家規格のスタンダードマスクが出来上がるということですね♪
なぜマスクにJIS規格を?その背景とは。
日本では、これまでマスクについて「こうでないといけませんよ!」という決まりごとや基準がなく、各メーカー(マスクの製造元)が独自の試験方法でマスクの品質表示をしていました。
例えばこういった表示です。
- ウィルスを99%カットするマスクです!
- うちのマスクは200回洗って使えるマスクです!
- N95レベルのマスクです!
もちろん、しっかりと第三者の公的機関を利用して実証されたマスクもありますが、誤解を招くような怪しいマスクもたくさんあります。
そして、その表示された情報だけを頼りに私たち一般消費者は、マスクの性能を判断しなくちゃいけない状況だったんですね。
そのため、適当な誇大広告や偽物品、違法に輸入されたマスクなどを知らない間に掴まされていたことも多かったわけです。
最近でもマスクのトラブルがニュースになっていましたよね。
ドラッグストア大手マツモトキヨシグループのプライベートブランド品と称して、酷似したパッケージでマスクを売ったとして、千葉県警は16日、男2人を商標法違反の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。
朝日新聞デジタル「2021年6月16日」
今後は、こうしたトラブルをなくすためにも、マスクの性能をもっと分かりやすく「基準」を設けよう、ということで出来たのが、今回のJIS規格マスクです。
ようするに、JIS規格ものかどうかで、そのマスクの信頼度・安心度が一目で判断できるようになったということなんですね♪
JIS規格のマスクってどんなマスクなの?なにがどう安心なの?
では次に、JIS認定されたマスクとは、いったいどんな基準をクリアしたマスクなのか?について説明していきます。
経済産業省の発表では、マスクのJIS制定について以下のように説明しています。
JIS制定の主なポイント
一般用マスクは、一般消費者が使用するマスクです。4つの捕集機能(微粒子状物質、バクテリアを含む飛まつ、ウイルスを含む飛まつ、花粉粒子)と圧力損失(通気性)、安全・衛生項目を規定しています。
引用元:経済産業省
ちょっとこれでは分かりづらいので、もっと簡単に要約すると…
- マスクの種類・素材に条件はなんでもいいですよ(布・ウレタン・不織布)
- PFE・BFE・VFE・花粉の、いずれか一つが95%以上遮断出来ていないとダメですよ
- 「○回洗って使える」の回数表示は、洗濯後に(2)の条件を満たしていないとダメですよ
といった具合です。(※正確には、まだ数種類の制定項目あります)
こうしてみると、JIS規格の認定はそこまでハードルが高い条件ではないようです。
まとめると、今回のJIS規格導入によって「良いマスクが判断できる」というより、「悪いマスクが明確になる」と考えた方が良いかもしれませんね。
しかし、これだけたくさんの種類のマスクが出回っている昨今、一つでも選ぶ上での基準ができることは私たち一般消費者にとってはありがたいことです。
JISマークのついたマスクは、早ければ今年の秋頃からが流通するとのことですので、今後は「JIS T 9001」のマークを目安に、失敗のない、より安全なマスクを選んでいきましょう♪
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